労働条件の明示について 【人事・労務】

労働基準法では、労働者を採用するときには、賃金、労働条件、休暇などの労働条件を明示した書面を交付することを事業主に義務づけていますが、これを守ることでその後の労働条件が約束と違うなどの労使間のトラブルを回避できます。

■書面交付の意義

労働契約は、会社の求人条件(仕事の内容、給料、手当、勤務時間、等々)に対し、その条件で求職(働きたいと希望)する人との合意で成立します。このとき、口約束であっても契約は有効ですが、その契約内容について雇う側の会社と雇われる側の従業員が、同じ認識を持っているかどうかわかりません。たとえそのときは互いに納得していたとしても、時間の経過とともに「○○手当がついていないのは契約違反だ・・・」、「3か月間は試用期間だから、○○手当は4か月目からと最初に言ったはずだ・・・」とか「休日の土曜日に出勤したのに休日手当がついていないが・・・」、「別の日を振替で休みにしたのだから、休日手当は無しに決まっている・・・」など、両者の認識が食い違う場面が出てきます。

互いに了解して採用、入社したはずが、相手に対する一つの疑問から不信感へと発展してしまうと両者の関係は悪循環に陥り、その後の信頼回復は難しくなります。このような関係になってしまうと、会社も従業員も本来の業務以外のことに煩わされてしまいます。

■労働条件通知書

厚生労働省では一般労働者用、短時間労働者用など労働者のタイプ別に労働条件通知書のモデル様式を提示しています。(→http://www2.mhlw.go.jp/info/download/youshiki.htm)実際にこの様式に記入してみると、従業員に対する処遇について再確認することができます。

「いちいち細かいことまで書かなくてもわかるだろう」とか「面倒くさいから」などと簡単な通知書で済ませたり、口頭での説明だけで済ませているケースもありますが、これが従業員との雇用契約ではなく、これまで取引のない他社との取引に関する確認書となるとどうでしょうか。面倒くさいからと簡単に済ますことはまずないでしょう。書面で細かいことまで明確にしておいた方が、互いに安心して取引できるものですが、これは従業員との関係についても同じです。

通知書で労働条件を明確にし、内容に納得いかないことがあれば、納得するまで話し合い、誤解や不明点を最初に解消しておけば、後は業務そのものに専念できます。

■執筆者
山口 邦子
 
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